W・kWh・電力量料金の違いを計算例で確認

家電のW数を見ても、kWhや電気代とのつながりが分かりにくいことがあります。Wは電力、kWhは使った電力量、円/kWhは電力量あたりの単価です。同じ計算の流れに並べると役割を区別できます。

W(ワット)電力を表す単位。計算では機器の消費電力を使います。1000Wは1kWです。
kWh(キロワット時)電力をどれだけの時間使ったかで積み上がる電力量です。1kWを1時間使うと1kWhです。NISTの単位換算表では1kWh = 3.6MJです。
円/kWh1kWhあたり何円で計算するかを表す入力単価です。ここに入れる値は契約内容に合わせて利用者が選びます。
1,000 W電力を1kWに換算
× 2時間2 kWhの電力量
× 31円/kWh62円の試算

架空の機器で計算する

例を追いやすくするため、1,000Wの機器を稼働率100%で1日2時間使い、30日/月、単価を31円/kWhと仮定します。どれも説明用の値で、実際の製品仕様や契約単価を示しません。

電力量(kWh) = W ÷ 1,000 × 稼働率(%) ÷ 100 × 時間

この条件では、1日分は1,000 ÷ 1,000 × 1 × 2 = 2kWh。単価を掛けると2 × 31 = 62円/日です。30日なら2 × 30 = 60kWh/月、60 × 31 = 1,860円/月となります。

同じ架空条件を期間ごとに並べた結果
期間電力量単価料金の試算
1日2 kWh31円/kWh62円
30日60 kWh31円/kWh1,860円

ツールに入れるときの順序

  1. 機器のW数を「消費電力」に入れます。銘板表示は最大値の場合もあるため、仕様書や実測値を使うときはその性質を確認します。
  2. 負荷変動や周期運転を見積もる場合は、平均して電力を使う割合を「稼働率」に入力します。一定の出力で動く前提なら100%です。
  3. 1日の時間と月の日数を入れます。時間は0〜24、日数は1〜31です。
  4. 契約内容に沿った電力量単価を「円/kWh」に入れて計算し、表示されたkWhに同じ単価を掛けて照合します。

試算で分からないこと

W数と時間だけの計算は、家庭の請求書そのものではありません。料金プラン、基本料金、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金などを含まず、実際の料金や節約額は保証しません。家電の安全な接続方法や電気工事の判断にも使わないでください。

WとkWhは別の量を表すので、Wだけから月の料金を決めることはできません。少なくとも使用時間、稼働率、計算に使う単価を決めて試算します。

単位の根拠